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覚醒編
TEMPLE CODE CHRONICLE 覚醒編 17|同じ光、違う影
同じ光、違う影 月曜の朝、澪は通学鞄を右肩へ掛けて、すぐに左へ替えた。 腕の奥が重い。 昨日、じょうろを持ち上げるたびに使っていた場所が、遅れて自分の存在を知ら... -
覚醒編
TEMPLE CODE CHRONICLE 覚醒編 16|描けなかったページ
描けなかったページ 玲の立体像が消えたあとも、リビング中央の投影面には三本の細い補助線が残っていた。 聖泉跡の基壇。 西側斜面の崩落層。 地下へ続く閉鎖通路の入... -
覚醒編
TEMPLE CODE CHRONICLE 覚醒編 15|地中海から届く光
地中海から届く光 集まり始めた淡い光の中に、最初に現れたのは白い石壁だった。 強い陽光を受け、輪郭がわずかに滲んでいる。 次に、簡素な作業机。 広げられた地図と... -
覚醒編
TEMPLE CODE CHRONICLE 覚醒編 14|笑顔の出迎え
笑顔の出迎え 澪が玄関の認証面へ手を伸ばすより先に、扉が内側から開いた。 「おかえり」 奏人が立っていた。 しかも、笑っていた。 何かを警戒している様子も、問い詰... -
覚醒編
TEMPLE CODE CHRONICLE 覚醒編 13|帰りのシャトル
帰りのシャトル グリーンオアシスを出るころには、二人ともほとんど口をきかなくなっていた。 水やりで使った腕は重く、料理区画を歩き回った脚には、遅れて疲れが集ま... -
覚醒編
TEMPLE CODE CHRONICLE 覚醒編 12|十年前の声
十年前の声 読書天幕は、林の奥に張り出すように設けられていた。 薄い布地の屋根を透かして、午後の光がやわらかく落ちている。 澪と結菜は、並んで腰を下ろしていた。... -
覚醒編
TEMPLE CODE CHRONICLE 覚醒編 11|ロッシュを探して
ロッシュを探して 料理区画を出ると、澪は少しだけ足を止めた。 さっきから、頭の片隅に残っていることがある。 「ロッシュを探したい」 結菜が澪を見る。 「やっぱり、... -
覚醒編
TEMPLE CODE CHRONICLE 覚醒編 10|セフィリア
セフィリア 二人は、ほとんど同時にスープをすくった。 スープの表面には、細かな油の輪が浮かんでいる。 金色の輪の間を、柔らかく煮込まれた白いんげん豆と、角を丸く... -
覚醒編
TEMPLE CODE CHRONICLE 覚醒編 09|一枚しかないもの
一枚しかないもの 厨房側の扉が開いた。 白いエプロンを着けた若い女性が、二つのトレイを慎重に運んでくる。 年齢は二十歳前後だろうか。髪を布でまとめ、胸元には水脈... -
象徴宇宙物語
象徴宇宙物語12|象徴という橋――内なる世界が、誰かの内側でひらくとき
はじめに 渡せないものを、どう渡すのか 自分の内側にあるものを、そのまま誰かに渡すことはできない。 ふと見えた景色。胸の奥に残った違和感。朝の空気の軽さ。言葉に...
